最も優れた樹脂といっても過言ではありません…。
材料単価は高価ですが、金属にも劣らない優れた性質を提供できる材料です。
特性
- 耐熱性に優れる
連続使用温度が260℃ - 樹脂の中で最高レベルの機械的強度
引張強度は90MPa以上(A6063-Oと同等) - 優れた耐薬品性
濃硫酸などの一部の強酸性の薬品以外では変色や溶解を起こさない - 優れた耐放射線性
安定した分子構造を持っており、放射線の影響を受けにくい - 樹脂なので当然軽い
比重1.3
比較:マグネシウム1.8,アルミニウム2.7
欠点
- 材料が高価
目安単価60,000円/kg以上
取扱い材料
- PEEK450G(ナチュラルグレード)
- PEEK450CA30(炭素繊維強化グレード)
- PEEK450FC30(高摺動性グレード)
- PEEK450GL30(ガラス繊維強化グレード)
※三菱ケミカルアドバンスドマテリアルズ社製ケトロン®PEEKを使用
加工事例
加工性について
耐熱性があり、収縮率が低く、切削時に温度が上がりづらいため、寸法は安定しやすいです。
しかし、PEEKの部品の多くが金属部品の代替品として使用される関係で、樹脂部品にありながら要求寸法が厳しい傾向にあります。
金属と比べると収縮率が高いため、加工条件を低く設定し、なるべく加工温度を上げないようにしたり、収縮量を見越した最適な取り代を残すようにするなどして加工を行っています。
表面処理・二次処理
そのまま使用することが多く、基本的には行いません。
PEEKの部品用途
当社から一言コメント
掃除機のダイソンにも使われています!
材料は高いですが、樹脂の軽さはそのままに樹脂離れした機械的強度が自慢のPEEK材
高精度加工が可能ですので、ご相談ください